失業手当をもらいながら勉強ができるありがたい制度の「公共職業訓練」。
通常は学校に3か月~6か月、中には年単位で通う必要があります。
ところが、2016年11月よりひとり親や育児・介護などの事情で通学できない求職者向けに自宅で訓練を受講できる制度が一部の自治体で始まります。
今は試験的に始まったようですが、今後うまくいけば広がっていく可能性はあると思います。
まずはコース説明会に参加してみたので、現段階で確認できている在宅での公共職業訓練の内容をまとめてみます。
公共職業訓練とは
公共職業訓練とは、ハローワークで行う職業相談の中で、再就職するために公共職業訓練などを受講する必要があると認められた場合に、受講できます。
受講期間中は失業手当のほかに、受講手当や通所手当(交通費)が支給されます。
また、失業手当の受給日数が受講期間中に終了してしまっても、受講終了まで引き続き失業手当を受給できるのも特徴です。
あくまでも受講開始段階で失業手当を受給している(もしくは受給予定)ことが前提ですので、失業手当をもらいきった後で受講開始する場合は、失業手当はもらえないので注意しましょう。
また受講したいと思っても、すぐには受講できません。
- 職業相談
- 職業訓練の施設見学会に参加
- 申し込み
- 面接・筆記試験など
- 合格すれば受講!
という感じで職業相談~受講まで早くても2か月くらいはかかります。
また人数が集まらないなどの理由で、開講しないケースもあるようなので注意が必要です。
失業手当をもらいながら勉強ができるため、受講希望する時期に希望の講座があれば、トライする価値ありますね!
在宅で受講できる科目
今回、初めての試みということで在宅で受講できる科目は限られています。
私は東京都に住んでいるので、東京の情報しかありませんが、北海道でも始まったらしいということをハローワークの方は言っていました。
<東京都>
2016年11月開講(募集期間:9/26~10/13)
●ビジネススキル・経理事務コース(訓練期間:3か月)
●簿記・パソコン・FPコース(訓練期間:2か月)
●パソコン・FPコース(訓練期間:2か月)
2016年12月開講(募集期間:10/24~11/10)
●簿記・パソコンコース(訓練期間:2か月)
受講料・テキスト代も無料です。
内容的には女性向けな感じですかね。
まだ試験段階なので少ないですが、今後科目が増えてくれるといいですね。
受講スタイル
受講方法は、「在宅訓練+スクーリング」です。
基本は自宅のパソコンで学習をしますが、部分的に学校に通う必要もあります。
必要設備・環境
在宅での受講にはインターネット接続されたパソコンが必須です。
パソコンのスペックも一定のものが必要なので、心配な方は下記サイトより自分のパソコンが条件を満たしているかを確認することができます。
なお一部のコンテンツはスマホからでも受講可能だそうです。
訓練実施機関:株式会社エイジェック
https://www.cybaxuniv.com/admin/pop_environment!index
訓練実施期間:学校法人大原学園
https://goukakuweb3.o-hara.ac.jp/Check
学習方法について
学校に通う日数はコースによって違いますが、期間内に6日~11日です。
スクーリングの日は決まっているので、その他の日に訓練カリキュラムになるべく沿って、自宅で受講することになります。
またスクーリングの日に子供が発熱で行けないという場合でも、予備日を設けているので安心です。
この辺りは、受講者の状況に合わせて臨機応変な対応をある程度はしてくれそうです。
問題は、自宅で自分のペースで勉強を進めなくてはならないのでモチベーションを保つのは大変かもしれません。
通信教育と同じ感じですからね。
あくまで公共の職業訓練なので訓練期間中にすべての訓練を受講する必要があります。
訓練を先延ばしにしてしまい、訓練期間終了までに受講完了できないと判断された場合は受講期間が残っていても退校処分になる可能性もあるので、計画性をもって勉強をする必要があります。
まとめ
通所での職業訓練はどうしても日時が決められているので、子供の体調不良などに臨機応変に対応できません。
その点、在宅で受講できれば自分で調整ができます。
在宅で職業訓練が受講できるのは、シングルマザーの方にとってとてもありがたい制度ではないでしょうか。
ただし、まだ試験的に始まったばかりなのでハローワークの方でも積極的に案内をせず様子見をしているところもあります。
また現段階では、直近のコースの開講は人数の関係で難しい可能性が高いようです。
今回はこんなの始まったよというお知らせになってしまいますが、退職する方や予定している方はハローワークに聞いてみてくださいね。
今は受講できる条件が厳しいですが、少しずつ広がる可能性もありそうですよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。